大腸がんの恐ろしさ
大腸がんは、早期のうちに治療すれば、ほぼ完治し再発もしにくいがんです。
ただ、早期の大腸がんには、まず自覚症状というものがまったくありません。
これが言ってみれば大腸がんの恐ろしさです。
普通、どこかからだの具合が悪いとお医者へ行きます。
裏を返せば、何の自覚症状もないのに、仕事まで休んで病院へ駆け込む人はいないのです。
それが、大腸がんの早期発見を遅らせ、女性のがん死亡率1位、男性の大腸がんでの死亡率も、年々上がっています。
無料で行なわれている「大腸がん検診」、受ける人は30%を切っていると言うのですから、これは何としても、私たちはもっともっと大腸がんに対する危機感と見識を深めるべきです。
用事をキャンセルする火急のことではありません。
前もって「大腸がん検診」の予定を立てましょう。
大腸がん検診、検査では、内視鏡を使うことが多くなっています。
肛門から細い管を挿入し、モニタを通して肉眼で大腸の内側を観察することができます。
簡単な検査で、初めてのときはわずらわしい、恐い、痛いのではないかなど不安も大きいと思いますが、伊達にやるものではありませんので、最初だけ少々の我慢という程度です。
そして、幸いにも!早期がんが発見されたときは、もちろんビビる必要はありません。
同じ内視鏡を使って、今は日帰り入院で切除できてしまうのです。
さて、このように、できれば35歳、遅くとも40歳からは、大腸がん検診、検査を毎年の行事にしましょう。
もし大腸がんの発見が遅れると、最悪の場合は手の施しようがないということで、「余命宣告」なんていうことになりかねません。
これは脅しでもなんでもなく、あなたにも十分にありうることです。
現実に、がん死亡の中で、大腸がんは上位。
そして年々、大腸がん患者は間違いなく増加しているのです。
あなたがその一人にならないと言い張ることは、明日の天気を言い当てることよりもはるかに難しいことと言えます。
ただ、大腸がん検診、検査も不可欠ですが、もっと心がけるべきは”大腸がんの予防”です。
大腸がんの予防については、簡単な生活習慣の改善で、大腸がんのリスクを大幅に下げることができると言われています。